ヘルペスという病気は良く耳にします。
最近は帯状疱疹をヘルペスとも呼んでいることで
少し頭が混乱しているひとも多いのではないでしょうか?
性器ヘルペスとは性器に出来る帯状疱疹?とも思ってしまいますが
両者は根本的にはウイルスの種類が少し違っています。
まずはヘルペスを生理してみましょう。
概要
|ヘルペスとは
ヘルペスとは、水ぶくれが集まった状態のことをいいます。
ヘルペスウイルスによる感染症で、人間に感染するヘルペスウイルスは
8種類ほどがが知られています。
ここでは3種類ほど知って頂きたいと思います。
次の3種類です。
- 口唇ヘルペス
- 性器ヘルペス
- 帯状疱疹・水ほうそう
これらの病気の特徴は水ぶくれと痛みです。
また感染しても直ぐに症状が出るとも限らず、
潜伏して体力が弱った時に現れたりします。
感染源のウイルスはそれぞれ違っています。
ヘルペスウイルスは人の神経組織を栄養とするウイルスで
神経に好んで棲みつきます。
感染するのは人類だけです。
|ウイルスとは
ウイルスは細菌と同じように捉えている人も多いのですが、
ウイルスと細菌は根本的に違います。
大きな違いは細菌は感性した生物から栄養をもらって自己増殖します。
しかし、ウイルスは自分で増殖することは出来ません。
宿主の細胞に入り込んで宿主の細胞分裂などで増殖してゆきます。
ウイルスは遺伝子(DNAもしくはRNA)とたんぱく質の殻の単純な構造で
たんぱく質の合成やエネレギー合成、分裂などの生命活動を行いません。
ウイルスには細菌に効く抗生物質は全く効果がありません。
つまりウイルスは生命体であるようでないような
単なる遺伝子の塊のような存在なのです。
細胞組織がないために非生物とすることもあります。
つまり生きていないのです。
だから厄介なのです。
|水疱瘡・帯状疱疹
この二つの病気は水痘・帯状疱疹ウィルスによって引き起こされます。
水ほうそうは子供がかかる病気として知られています。
最初は赤い湿疹が出来てやがて水疱に変わってゆき高熱を伴います。
水ぶくれはやがてかさぶたになって2週間ほどで治りますが、
しかし完全にウイルスがいなくなるわけではありません。
体の神経の中の遺伝子の中に潜んで、
人が成人してストレスや疲れで抵抗力が落ちた時に
帯状疱疹という形で発病します。
顔や体の神経に沿って水疱が出来て大きな痛みを伴います。
日本人の2割ほどかかると言われていて殆ど発病は一生のうちに
一度といいます。
これも病院ではヘルペスと呼びます。
|性器ヘルペス・口唇ヘルペス
この二つの病気は単純ヘルペスウイルスによってもたらされます。
|口唇ヘルペス
口唇ヘルペスは単純ヘルペスウイルス1によって起こります。
口の周りに赤い発疹が出来てやがて水膨れになります。
最初は痛かゆい感じですが、やがてかさぶたになって1~2週間で治ります。
口唇ヘルペスは日本人の10%位はかかっていると言われています。
感染経路は口唇ヘルペスに感染している人が使っているコップやタオル、
感染している人とのキス、オーラルセックスでうつります。
水膨れのつぶれた液でも勿論、移ります。
しかし、ウイルスを移されても直ぐには症状は出ないことが多いようです。
風邪をひいた時や体力が弱っている時などに発症して
やがて知らない間に治ったりしています。
この病気は人によっては体調不良時には頻繁に現れてきます。
症状を和らげる治療薬はあるのですが、
ウイルスを完全には撃退できません。
やがてまた再発の可能性はあります。
|性器ヘルペス
性器ヘルペスは単純ヘルペスウィルス2によって引き起こされる
性感染症です。
性交渉によって感染します。
感染者とのセックスによって2~10日後に症状が現れます。
性器ヘルペスとは、男女の性器もしくは肛門周辺の皮膚にただれや赤いデキモノができ、
やがて水膨れのような状態になります。
女性は外陰唇や膣口、肛門、お尻、太ももに症状が現れ
男性はペニス、陰嚢、肛門にでます。
やがて水疱は破れて潰瘍状になります。
この時、強い痛みを感じ、人によっては発熱の症状が現れます。
痛みが激しく歩行や排尿も困難になる場合もあります。
男性より女性の方が水ふくれや痛みはひどくなります。
薬で治療するのですが、完全にウイルスは消去できず
再発を繰り返す怖いSTDです。
1年以内に8割が再発すると言われています。
一度引いても神経組織に移動してひっそりと棲みついて
次のチャンス(宿主の免疫力低下)を待っています。
生涯感染した状態になります。
|性器ヘルペスの予防
性器ヘルペスは宿主に症状がない状態でも
性交渉によって相手には伝染します。
勿論、水膨れなどが出来ている状態では
その中にウイルスが充満しているのでセックスはNGです。
感染者の手や使ったタオルなどからも感染しますので
注意がひつようです。
感染を防ぐにはやはりコンドームの着用がベストですが
100%ではありせん。
殆ど効果なしという意見もあります。
|性器ヘルペスの発症を抑える
一度感染すると再発する可能性はかなり高いのですが、
宿主の健康状態が大きく影響します。
発症を防ぐには体の抵抗力体力を高めておくことです。
ストレスや疲労のない生活、しっかりとした栄養や睡眠、
紫外線防御などでが効果的です。
またアミノ酸の一つリジンの摂取が効果的とされています。
サプリメントで販売されています。
|性器ヘルペスの治療
完治はしない為に薬で症状を抑えるもしくは発症回数を押さえることになります。
しかし、最初に発病が分かったら直ぐに病院にいきましょう。
早く薬を飲んで症状を押さえることが大切です。
治療薬はバルトレックスとゾビラックスという代表的な薬があります。
どちらも同じような効果です。
はっきり病気が診断されたら
常にこの薬を手元に置いて症状が出たら直ぐ飲むことが大切です。
個人輸入でも手に入りますので自宅に常備しておきましょう。
|性器ヘルペスのまとめ
- ヘルペスとは水疱の集まりである
- ヘルペスはウイルスによって起こる
- ヘルペスウイルスは神経組織に感染する
- ヘルペスウイルスは完治できず、再発する
- ヘルペスには水疱瘡・帯状疱疹・口唇ヘルペス・性器ヘルペスがある
- 性器ヘルペスは単純ヘルペスウイルス2による病気である
- 性器ヘルペスはセックスでうつる
- 性器ヘルペスは疱疹と痛みを伴う
- 性器ヘルペスの治療は発症期間と回数を和らげる薬による
- 性器ヘルペスの治療薬は常備した方がよい