女性を愛する際に心得ておかなくてはならいのは女性のオーガズムの二重構造的要素です。
女性の真のオーガズムは心と体が同期したとき初めて生まれます。
男性のオーガズムは殆ど反射的な肉体の興奮で起こり、直線的です。女性のオーガズムは肉体的な興奮と心の平安の背反する状態が同時に必要です。
バラバラな状態では女性の性欲は充分満たされないのです。
女性とのセックスでの前戯の意味はこの女性の心と身体の調整になります。
両者をバランスの取れた拮抗状態に持ち込むのですが、
この状態に持ち込むことは決して易しくはありません。
そのために我々男性は手間ひまかけて女性に前戯愛撫を施すのです。
女性にセックスの喜びを十分に堪能してもらうためには前戯愛撫のプロセスは不可欠な性アクションとなります。
前戯愛撫は女性を官能世界に引きずり込むために欠くことのできない儀式手順と考えてください。この手順で女性のためらいや遠慮、羞恥心、照れを取り払います。
概要
女は体と心は別
女性の不思議な現象の一つですが、男性と違って女性は心と体が時として別々の現象を表す時があります。我々男性にはあまり見られない現象です。女性との付き合いでは覚えておかなくてはならない現象です。
男性はペニスが勃起することとはつまり精神的な興奮も意味します。しかし女性はバギナが濡れているからと言って本当に心も興奮しているとは限りません。気持ちと体はある意味でバラバラな現象が多々起こります。女性がイッたように見えていても心からの満足では決してありません。
女性には心のオーガズムも必要
女性の深いオーガズムには我々男性と違い、心のオーガズムも必要とします。女性では体が興奮しても心は興奮せずにセックスしているケースが多くあります。このようなときにはオーガズムも浅く、本当に満足する喜びではありません。女性がセックスで良くイッタふりをするのもバギナは濡れて7~8割の性感は感じてもオーガズムがないケースです。
女性のオーガズムは2重構造
女性のオーガズムは肉体的なオーガズムと精神的なオーガズムの2重構造を呈しています。肉体的なオーガズムは恥骨尾骨筋、骨盤底筋群、直腸などのリズミカルな0.8秒間隔の収縮となって条件反射的に現れます。
一方、精神的な満足とは、男性の愛情で心が満たされた状態でバギナ・ボルチオなどが興奮し、感極まってオーガズムに達することで大量のドーパミンが脳に分泌される快感です。身も心も絶頂に達し多幸感に包まれます。このオーガズムは精神的な充実が伴わなくては起こってきません。
機械的なクリトリスなどの刺激で女性は表面的なオーガズムに達しますが、心の快感が伴わない満足度の低いオーガズムになります。女性性器周辺の筋肉群は痙攣収縮していても女性には心の喜びのないオーガズムになるのです。女性のオーガズムには質的な問題も伴うのです。女性のオーガズムとは心と身体が同期してイクことを意味します。
真のオーガズムが使命
我々は女性の身も心も濡らし真のオーガズムに導くことが使命です。そのために前戯愛撫が重要になります。ただし単なる儀式的な愛撫では女性は心まで濡れてきません。しっかり女性への愛おしさをこめて、心を愛撫するがごとく女性を慈しみで包んであげてください。しっかり女性を包容し優しい愛の言葉を囁き、濃厚なキッスと心を込めた全身愛撫が大切なのです。
女性が本当に喜ぶ愛撫法
女性を真の快楽に導く為の愛撫の基本は技術ではありません。あくまでもテクニックは補助的なものです。女性を本当に感じさせる一番感肝心なことは、あなたの
女性を感じさせてあげたい
と言う気持ちをしっかり伝える愛撫です。献身的で情熱的な愛撫です。女性はリズミカルで規則的な刺激を一番好みます。同じ性感帯を焦らずじっくり時間をかけて愛してあげてください。女性にとって動作は単純でも優しさを込めた愛撫が一番うれしいのです。
前戯とは自律神経の整備
前戯の意義と目的は自律神経を整えることになります。女性の快感が高まり、深いオーガズムを向かえるためには心が安心感と信頼で満たされ、その上で性的に強い興奮が起こることが必要です。それは自律神経である交感神経と副交感神経が共に活性化されている状態を意味します。自律神経がお互いバランスよく支え合っている状態です。
交感神経の興奮は恐怖や不安などでも起こり、大きなストレスになります。緊急時、生存の上では必要な状態ですが、セックスでは余り良くない興奮です。この状況では血液は性器に供給されず、人は生殖行動を起こさないからです。
交感神経は一方、いい意味での興奮も作り出します。それには副交感神経と協働していることが前庭になります。性的に良い興奮は性感神経を敏感にし、性器を充血させ膨張させ愛液を放出してセックスへの準備を整えます。
この背反する自律神経の緊張と平穏な状態を作り出すことは容易くはありません。この興奮と平静が共存する状態は一流アスリートなどがやっと年に何度かたどり着ける境地です。身体感覚は研ぎ澄まされていても心は穏やかで冷静という状態です。
女性はこの交感神経と副交感神経が拮抗した状態に至ったときにバギナオーガズムやポルチオオーガズムが初めて可能となります。女性の真のオーガズムメカニズは男性の直線的なオーガズムとは相違する、手間ひまのかかる厄介な仕組みになっています。
女性は副交感神経が先に活性化され、心が安心感と信頼感に満たされて、次に交感神経の性的な高度な興奮が起きてきます。前戯愛撫はこの自律神経のバランスある活性化を目指すものに他なりません。優しさと慈愛に満ちた抱擁で女性を包み、ソフトな愛撫で心を和らげ副交感神経を呼び起こします。更に性感帯への物理的な刺激で性的な良い意味での興奮を起こさせ、交感神経を活発にしていきます。副交感神経を目覚めさせるには時間が必要になります。丁寧で根気強い優しい愛撫が要求される要因です。
前戯愛撫とは自律神経の調整整備でありアイドリングなのです。女性は心を込めて丁寧にセックスエンジンを全開にしてもらうことを望んでいます。