報酬系は、多くの性行動に基盤的に働き来ますが、その仕組みによって我々のセックスにおけ
るフェチシズム(フェティシズム・偏愛)や性的な嗜好も形成されていきます。
そもそもの男女が持つ相手の好みやセックスのスタイル嗜好は、
生殖に優位に働くように基本OSが遺伝子に書き込まれていて、
それによって我々のデフォルトの性衝動は発火します。
例えば、大きな乳房やくびれたウエストを好むのはこの基本OSによります。
この基本OSは男女によって設計様式が違いますが、
それぞれの個人によっても多少カスタマイズされています。
しかし、成人男女においては異性への好みや性的なスタイル嗜好も、遺伝的にかなり多様であ
り、これは後天的に性的体験で上書きされたり、まったく違った要因がプラスされたりしてい
きます。これは基本OSに性癖というソフトがインストールされていくようなものです。
フェチや変態性癖などの、その性的な特殊性の出現は報酬系の快感システムも大きく関わって
いると考えられています。
概要
フェチの形成
人の性的な好みや趣味は、特別な体験を経ることで特殊化されていき、基本的なセクシュアリ
テイーに、上書きや刷り込みされていくプロセスで作られていきます。
例えば、子供のころ近所に住む綺麗な女性に優しく扱われるとその女性の香りやファッション
などがその時の心地よい記憶と結びついていきます。その女性との接触が何度か繰り返される
と脳内の報酬系のシステムが作動して、その子どもの脳には心地よさとその女性の特徴が完全
にイコールの記憶となります。女性の香りや着ていた革のコートが快感を与えてくれるという
条件になり、大きくなるとその香水や革のコートを接触されるだけエクスタシーを感じるよう
になります。
(参照)
男が母親に似た女性を選ぶのは何故か?
また特に考えられるのは、母親の匂いや容姿や性格への傾倒です。我々男性は気がつくと自分
の母親に似て女性と結婚しています。
生まれて間もないころからから母親から世話をされて、母親と密接に触れ合うことで、母親の
匂い、容姿、性格、乳房などの特徴がその男性の好みとして刷り込まれていくと推測されま
す。母親からの授乳や世話を受けることは乳児の脳にドーパミンを分泌させ、心地よさを生み
出していきます。そこに報酬系が働いていきます。
その母親との接触体験は脳の偏桃体に記憶され、
我々の女性の好みを決定づけていくのかもしれません。
我々が、ついつい母親に似た女性を選んでしまう理由です。
男がマザコンは避けようがないのかもしれません。
性癖と報酬系
この快感を生み出す条件の上書きや刷り込みは、
射精やオーガズムなどの強度の快感を伴うことで
もっと強烈な性癖となって現れます。フェチや変態的な趣味嗜好です。
例えば青年期アミタイの女性の脚に興奮して、
それを妄想して自慰を繰り返すことで、
網タイフェチになるようなことが起こります。
また、腋臭の強い女性とのセックスを繰り返すと
その女性の悪臭が性的な興奮のトリガーとなって、
一般的に嫌われる脇が興奮の条件となていき、
その男性の特別な性癖としてなっていき
ます。
アミタイや腋臭が、
絶頂感と結びつきそれが興奮のための必要条件になっていきます。
この現象は女性にも同じように起こります。オーガズムを感じた時の相手の男性の香りや声や
刺激の仕方が快感と結びつき、性的な覚醒を呼び起こします。その男性の声や香りに触れただ
けで股間が濡れていくようになります。つまりその男性の声フェチ、匂いフェチになるので
す。
ストレスが性癖を増幅する
これは軽度の苦痛やストレスが絡むことで更に効果的になります。SMプレイや変態的セックス
は、通常にない刺激として、緊張や苦痛を与えてくれます。これによってドーパミンとノルア
ドレナリンの分泌が高まり、交感神経を覚醒させて、快感を増幅させていきます。
高度な快感には交感神経の格別な興奮も重要な条件になります。
例えばソフトなSMプレイでは、後背位でペニスを挿入しながら、女性のお尻をスパンキングを
毎回繰り返すとその痛みはやがて快感の記憶と連結されて、エクスタシーを誘引する要因とし
て捉えられて行きます。
野外セックスを好む女性も同じよな仕組みでスペシャルイナ性癖が育ってきたのです。
他人に見られる、警察に捕まるという恐怖と高揚感が、その時の快感が重なり合って、
その状況が報酬系と深く結びつき、快感パケージとなっていきます。もはや止めることのでき
ない性癖として刻まれていきます。
快感報酬系と女性の調教
ある範囲の緊張や恐怖、苦痛は報酬系の仕組みと絡み合い、快感の増幅剤として働きます。
背徳感や緊張感は、恐怖感は刺激的なセックスに重要な要因です。女性のSM調教や性奴隷の育
成にはこの快感報酬系のメカニズムを活用することになります。ポイントは新しい脳である理
性脳を如何に穏やかに押さえ込み、古い脳の欲望を活性化し、アブノーマルを容認させること
にあります。女性にこの報酬系のシステムを上手く活用し、変態的なセックスに応じさせるに
は、少しずつ段階的に進むことが大切です。
SM調教や変態セックスの教育には少しずつ慣らしていき、アブノーマルな行為を段階的に受け
入れさせ、その快感に目覚めさせる段取りが要求されます。
あなた好みの性癖とフェチオ女はこうして出来上がります。
(参照)
まとめ
フェチやアブノーマルな性癖には、報酬系システムが大きく絡んでいきます。
基本のセクシュアリテイーのOSに、フェチや変態のゲームソフトがインストールされて
人はお好みの遊びを楽しみます。各種のゲームソフトは、
報酬系というプログラム言語で書かれています。
そして、これらの性的な嗜好の全体システムは、大脳を基本とした管理ソフトで
制御されていますが、そのコントロール機能は実に曖昧です。