エンドルフィンは快楽を生みだし、苦痛を和らげる脳内モルヒネと言われています。
恋に落ちた時の幸福感はこのエンドルフィンの作用によるものです。
ドーパミンと相互に作用して我々の快楽を演出する快楽物質です。
概要
|脳内麻薬エンドルフィン
エンドルフィンはモルヒネ6.5倍の効果があり、
苦痛や痛みを和らげる神経伝達物質・脳内麻薬です。
ドーパミンは覚醒剤に似た作用で興奮系のホルモンですが
エンドルフィンは不安やストレスを軽減して
うっとりとした幸せ感をもたらすリラックス系のホルモンです。
ドーパミンはさえた幸せ感、エンドルフィンは酔った感じの幸せ感を
演出します。
|エンドルフィンは恋愛の幸福感を生み出す
恋愛をしているときに放出されてお互いの高揚感と
幸福感を作り出します。
長い間、恋人関係や愛し合う夫婦にはこのエンドルフィンが
出続けています。
エンドルフィンの恋愛効果は大抵は恋人で半年、
夫婦で2年と言われています。
エンドルフィンはキスや愛撫、そしてセックスでお互い
愛し合っている最中に多量に分泌されます。
エンドルフィンは快感物質のドーパミンの分泌抑制(GABA)を解除して
ドーパミンのレベルを持続させます。
それによって絶頂感を演出しオーガズムの快楽を増幅します。
ドーパミンは普段は分泌を抑制されています。
|精神的な安定をもたらす
エンドルフィンは人間が精神的に安定した時に発生する
アルファ波を脳内に出させます。
アルファ波はマッサージや瞑想・ヨガ・腹式呼吸、いい音楽を聞いているとき
小川のせせらぎや、風の音などを聞いているときなどに出るリラックス波です。
そしてより安らぎを覚えるシータ波へと変化します。
このとき逆に作用して人間の脳内にエンドルフィンを再度分泌させます。
人間は心地よいことをするとエンドルフィンレベルが上がるのです。
|痛みと興奮を和らげるエンドルフィン
エンドルフィンはもともとは人の痛みを和らげるホルモンで
ストレスかや苦痛から人間を解放する役割でしたが、
さらに積極的な役割を担い、鎮痛効果だけでなく快感を
増幅する役割を持つようなったと考えられています。
哺乳類はもともとセックス時にオスがメスにペニス挿入しますが、
その挿入時には痛みを伴うためにその痛みを和らげるために
エンドルフィンを分泌しています。
それをチンパンジーや人類は積極的に活用し快感を引き起こすまでに進化させたのです。
エンドルフィンはドーパミン抑制を解除しますが
ドーパミンが大量に放出されると今度は沈静の役割で
分泌され、興奮した神経を抑制するように分泌されます。
セックスの後などの平和な幸せ気分を生じさせます。
この作用によって、射精後、男性の激しく燃える性欲は収まり、
その女性とセックスへの興味をなくしていくと言われています。
|ランナーズハイもエンドルフィン
エンドルフィンは苦しみを和らげる物質です。
マラソン時に現れるハッピーな感覚はランナーズハイとして
知られていますが、エンドルフィンが関与してドーパミンを
多量に分泌させて起こる現象です。
エンドルフィンがでると人間は疲れを感じることがなくなります。
同じ仕事を運動を継続的に行えるようになります。
エンドルフィンは感謝の気持ちを心に持っているときにも
多量に分泌されます。
トウガラシに含まれるカプサイシンでもレベルが上がります。
好きな仕事をしている時やスポーツやかけごとに勝った時にも
レベルはあがりますが、依存性もあるので要注意です。
(参照)