昨今、マスコミなどやネットなでも夫婦間におけるセックスレスの問題がよく取り上げられています。夫がなかなかセックスしないと嘆き苦しむ女性の方もかなり存在して、やがて離婚に至るケースや女性が他に愛人を作って性的な欲求を解消しているケースなど珍しくもない状態になっています。
では、何故男性は結婚すると妻とのセックス頻度が減少していくのでしょうか?実はこの現象は、生物学的には何らの不思議も矛盾もない事象であり、男性の個人的な資質や思考によるものではないのです。神様が我々、男性に刷り込んでしまった基本プログラムによる問題なのです。
概要
夫がセックスしない幾つかの理由
恋人関係の時期や結婚当初は、一般的には男性は日々、狂ったように女性の身体を求め、セックスに明け暮れます。しかし、夫は妻とのエッチ回数が次第に減っていき、やがて数年で月一ベースの義理マンセックスに陥っていきます。その理由を、多くのカウンセラーや夫婦問題を扱うサイトの専門家たちが次のように幾つかの理由として上げています。
- 女性を獲得したことによる満足感
- 愛情がなくなった
- 妻と暮らし女を感じなくなった
- 妻が母親、家族、友達になってしまった
- 楽な関係を維持したい
- 仕事で忙しい
- 加齢による性欲の衰え
- もともとセックスが好きではない
- 他に女ができた
- 妻が子供にかまい過ぎる
- 妻のセックスがつまらない
- 妻がセックスを拒む
- etc
など理由は様々で、夫婦によってもそれぞれ違っているのは確かです。それぞれを詳しく見ていきましょう。
女性を獲得したことによる満足感
男性の愛情の基本は、女性がオキシトシンであることに対し、よく似た化学的な構造をしたバソプレッシンの活性です。バソプレッシンは、愛情ホルモンですが、縄張りホルモンであり、所有欲を生み出すホルモンでもあります。このホルモンに対して男性が特に大きな感受性を示すことが知られ、男性によく見られる収集癖の根源物質となっています。
このバソプレッシンによって、人は欲しい物を手に知ることでドーパミンの報酬系回路が作動し、大きな歓びを得ていきますが、時には、欲しい物を手に入れただけで、活用することなく十分満足するケースがよくあります。子供の時、欲しくて欲しくて仕方なかったものをゲットすると、もう手に入れたものに興味を失うことと一緒の心理が結婚して手に入れた女性に働いてしまうのです。最初は喜んでも結婚するとすぐ妻に関心がなくなって行きます。そしてやがて新たな興味を別の女性に抱くようになります。
妻への愛情がなくなった
この現象も上記の現象によく似ていますが、これは恋愛ホルモンであるPEAの期限切れによるものです。惚れ薬として作用するPEAは、効果が3~4年で薄れてしまい、次のオキシトシンを主体にした愛情レベルに進化することが無い場合、妻への愛情が消失して、性欲も失っていくことになります。妻は単なる動く肉の塊になっていき、妻に興奮することも無くなります。
(参考)
妻に女を感じなくなる
同じ屋根の下で結婚生活をおくることは、それまで知らなかった妻の真の姿を見ることになります。ロマンチックな純な恋心を妻に抱いていた男性にとって、愛する女性の日常を目の当たりにすることは、大きな衝撃となることがあります。どんなに美しく可愛い女性でも、その素顔、摂食行動、排泄行為などの生々しい姿を身近で見ることで夢や憧れが崩壊していきます。
女性自身も結婚したことで、警戒心もなくなり、やがて本性を顕にして、優雅さどころか醜い感情も表してきます。男性の心のなかから、これまで愛していたはずの女性が消え去っていきます。やがて妻に女をまるで感じなくなっていき、性欲も無くなっていきます。
妻が母親、家族、友達になってしまう
これは多くの男性におこります。男性が、妻に自分の世話を焼かせる母親的な役割を求める心理はごく普通です。いわゆる、マザーコン現象です。お互い親しくなればなるほど、妻に慈しみや愛おしさを覚えれば覚えるほど、妻はセックスの対象ではなく、母親、家族、親友になっていくのです。人は、無意識に近親相姦を避ける心理が働きます。すると男性のペニスは妻に対して反応することはなくなってしまいます。
楽な関係を維持したい
この心理は上記の現象と密接な関係があります。つまり、男と女の関係よりは、もっと心的に楽な仲良しになりたいと思う心理です。
仕事で忙しい
日本のビジネスマンは、自分の時間、家族との時間を犠牲にして会社にために尽くしています。肉体的にも精神的にも疲れ切っている人が多いのが現実です。特に精神的なストレスで若年性の勃起障害(ED)に陥ることもよくある話です。
男性の多くが仕事が忙しい、疲れていることを理由に妻とセックス回数を大きく減らし、ときに全くのセックスレスになっていきます。
加齢による性欲の衰え
男性は、男性ホルモンであるテストステロンの放出が10代後半をピークに次第に低下していきます。30代~40代にかけては、男性によっては顕著に現れていきます。男性ホルモンの低下は女性そのもの、セックスそのそのものへの関心を喪失さて、妻を抱く気持ちが湧かなくなっていきます。体質的に精力が弱い男性に多いようです。また、仕事の忙しさ、ストレスからも男性ホルモンが低下していき、上記の現象と深い関係があります。
もともとセックスが好きでない
セックスがもともと好きでない男性も少なからず存在します。所謂、草食系と言われる男性ですが、性欲も強くありません。結婚する前は、女性を射止めるために、ある程度の頻度でセックスに臨んで普通の男性を装いますが、結婚すると同時にセックスから遠ざかり楽をしていきます。結婚は世間的な体裁のために、やむなく応じた形式だけのものになります。
他に好きな女性がいる
このケースも時によく耳にする悲劇です。人妻の彼女がいることも多いようです。その男性が妻も恋人も平等にセックスすれば問題ないのですが、どうやらある意味では純な気持ちを持っている男性も少なくなく、その恋人へ操を立てて、妻とはセックスしないような行動に出てしまいます。中には、他の女性と性的な恋人関係を何十年も維持して、妻とはセックスレスを貫き通した話も聞いたことがあります。
妻が子供にかまい過ぎる
子供が生まれて、妻が育児のためにセックスを拒否することで、男性が妻への関心を失っていくことがよく起こります。要求を拒否されたことで男性の自尊心が傷つき、二度と妻を抱くことが無くなります。子育て夫婦に少なからず起こる問題ですが、男性の心が成長していない場合などケースによく見られます。男性はその本心を明かすことはなく、妻はその本当の理由が理解出来ないまま過ごしてしまいます。
妻がセックスを拒む
女性がセックスに偏見をもっていたり、セックス自体が素晴らしいと感じないときなど、夫からの要求を拒絶すると男性の心は傷つき、妻を求めることがなくなります。妻がセックスがあまり好きでないケースは少なくないようです。
妻のセックスがつまらない
妻の肉体があまり魅力的でなかったり、感度があまり良くないときに、妻とのセックスが楽しくなくなってしまうケースです。女性がセックスに対する嫌悪感を抱いていたり、一生懸命愛撫やペニスのグラインドを行っても反応が返ってこないケースなどでは男性はその女性とのセックスに興味をなくします。
夫がセックスレスになる本当の理由は生物学的な問題
前記のように、夫が妻を抱かなくなる理由は様々であり、それぞれが真実です。しかし、これらはいずれも人間的で現象的感情的な事由です。本当の根本的な理由はもと深いところにあります。それは、我々に刷り込まれた生物学的なプログラムにあるのです。それは殆ど本能に根ざしています。
マーモットのある研究では以下のような報告があります。
モーマットは新しいパートナーと一緒にすると、最初の10日間は、のべつ幕無しに飽きるまでセックスし続けますが、やがてその回数を減っていき、2ヶ月経つ頃には、オスは殆どセックスしなくなるそうです。しかし、セックスしなくても仲はいいといいます。
この現象は、他の哺乳類でも起こります。これはもう既に、充分自分の精子を相手に渡したことによる満足感からくるものとも一つには解釈されます。もうこれ以上、自分の精子を投資しても無駄と判断するのです。
それと同時に、どうやら動物は、好きな時にその相手とセックス出来る状況になると、積極的にセックスすることをやめてしまうのです。つまり、男性が結婚と同時にセックス頻度が急激に低下するのは、この哺乳類全般にプログムされた生殖本能によるものと推測されます。上に述べた幾つかの相手への気持ちや相手の態度による拒絶反応ではなく、生物学的な神経反応によるものなのです。
いつでもその女性とセックスできる状況は、男性の興奮と積極行動を喪失させていきます。
まあ、今日でなくても、今度でもいいし
と思い、妻をベッドに誘うことがことが無くなっていきます。そしてセックスも手抜きしていき、入れて出すだけのセックスになってしまいます。
希少性の法則
またセックスだけでなく、物や行為に対して人の価値観に次のような特徴が見られます。
いつでも手に入るもの、行うことが出来る事柄は価値が低く、
手に入りにくいものほど、価値があると錯覚する
という希少性の法則が働きます。
つまり、奥さんや奥さんとのセックスがいつでも手に入るものになり、
興味を失うのです。
テレビで見る女優やアイドルが綺麗で素晴らしく見えるのもこの法則が
働くためかも知れません。
そばにいる人や側にあるものには人はあまり価値を見いださない現象は
よく見られます。
クーリッジ効果
妻とのセックスはなくなっていっても、セックス自体に興味をなくし嫌いになったわけではありません。別の新しい女性には、よく知られているクーリッジ効果が働きます。
(参考記事)
同じ相手とのセックスに無関心になっても、新しい女性には、ドーパミンが作用して激しく欲情していきます。ドーパミンは、新天地や新奇の出来事に興奮し、歓びを呼び起こすホルモンであり、我々人類の進化発展の源泉となったきた脳内化学物質です。多くの男性はドーパミンとテストステロンの影響下にあり、新しい体験に遭遇することこそ、男の本能を呼び起こしていきます。
妻とセックスをきっちり行うためには通婚がいい
結婚した女性とセックスが次第に無くなっていくことは、男性のその人自体の個人的な問題ではなく、生物学的な生殖プログラムによるもので、むしろ自然の摂理に即した行動と言えます。これは仕方ない出来事と言い切り諦めることも出来ますが、それでは夫婦の関係を改善することにはなりません。此の問題を解決するには、手立てを幾つか見出すことが出来ます。それは夫婦が同居することなく、通い婚の形式を取ることです。
源氏物語の平安時代には、妻の元に男性が通う結婚形式が普通でした。日常生活をともにすることがない状況では、男性はその女性と飽きるほどセックスすることも、またいつでもその女性とセックスできると安堵することはなくなり、会ったときにはむしろ情熱的なセックスを挑む筈です。いつまでも二人の関係性は新鮮な状況が続き、恋人同士のようにセックス出来ます。週末だけ一緒に暮らすことが夫婦関係を良好に維持するための効果的な手段です。
もう一つのお薦めは愛人を作る
奥さんとしっかり情熱的な性的な関係を維持するためには、通婚が出来ない人にもう一つの良い手段があります。それは、こっそりと愛人、セフレをキープすることです。自分の妻だけを相手にすると性欲のすべて妻に向け、やがて妻とのセックスに飽きていきます。他の女性を抱くことで一点集中が避けられます。あくまでもこの行動には人知れずおこなく事が大切です。
別の女性と性的な関係を持つことで、男性のテストステロンとドーパミン活性は強固に維持されて、より精力的で行動的な態度になっていきます。この指針は、これまで性典のなかで幾度となく述べてきた行動規範ですので、ここではあまり詳しく述べることは割愛しますが、妻を喜ばすにはまずは自らが悦びに満たされている必要があります。
(参考記事)
単身赴任の薦め
この意味では、単身赴任も非常に有効です。転勤を命じられた時には、喜んで単身で任地に赴くことをお勧めします。ただし、最低2週間に一度は帰るようにしたほうがいいようです。女性はあまり間を開けると他の男性と関係を持つ危険があります。
遠距離恋愛も関係は親密になり、会うたびに濃厚なセックスが楽しめますが、会う頻度はやはり2週間に一度は会ってセックスする必要があります。遠距離恋愛は多くの場合は、最後は破局に終わりますが、離れている距離によってその率は高まります。適度な距離の遠距離恋愛が良いようです。
(参照)
まとめ
- 男性は結婚すると妻とのセックスが少なくなる
- その現象的な理由は幾つかある
- 女性を獲得したことによる満足感
- 愛情がなくなった
- 妻と暮らし女を感じなくなった
- 妻が母親、家族、友達になってしまった
- 楽な関係を維持したい
- 仕事で忙しい
- 加齢による性欲の衰え
- もともとセックスが好きではない
- 他に女ができた
- 妻が子供にかまい過ぎる
- 妻のセックスがつまらない
- 妻がセックスを拒む
- 真の理由は生物学的なプログラムによる
- 好きな時にセックスできる相手とはセックスしなくなる
- クーリッジ効果で男は相手が変わればセックスできる
- 夫婦間のセックスレス問題の解決には通い婚がいい
- 秘密の愛人を持て!